35.準静操作の性質(難易度:⭐️)

目次

  1. 準静操作
  2. 等温準静操作

 

みなさん、勉強おつかれさまです!!

 

一つ前の単元では「準静操作」というものを学びした!!

この単元では、この「準静操作」の性質について

学んでいきたと思います!!

 

 

1.準静操作

準静操作はどのような操作かイメージはついていますか?

一言でいうと、「ゆっくりな操作」です!!

準静操作の定義は、このようなものでした。

準静操作

変化が十分にゆっくりになるようにして

操作の途中でも系が常に熱平衡状態にあるとみなせる操作

です!

 

先ほども言いましたが、イメージ的には

本当に本当に本当にゆっくり」する操作ということです。

 

またこの準静操作は

熱平衡状態の記述の方法で表すと、

$$(T;V,N)\overset{iq}{\longrightarrow}(T’;V’,N’)$$

という風に、矢印の上に「\(iq\)」という文字をつけて表現します。

 

そしてこの「準静操作」の性質について学んでいきます。

 

 

2.準静操作の性質

それでは、ここから考える操作は「等温準静操作」であるとしましょう。

まず準静操作の性質としてこのようなものがあります!

等温準静操作の性質

準静操作は、ある変化をするとすると、その逆の変化もすることができる

(準静操作の可逆性)

 

準静操作というのは、非常にゆっくりと操作をします。

 

ということは、操作の途中を抜き出してみると、

それぞれ熱平衡状態(おちついている状態の)なので、

その変化を行き来できるような操作となります。

 

これを式で表すと、

$$(T;V,N)\overset{iq}{\longrightarrow}(T;V’,N’)$$

が可能ならこの逆の変化の、

$$(T;V’,N’)\overset{iq}{\longrightarrow}(T;V,N)$$

もできることになります!

 

 

なんでわざわざこんな性質を考えるの?

「エントロピー」という言葉の準備!!

 

なんでこのような性質を考えるかというと、

あとあと、「エントロピー」という言葉が出てきます。

この「エントロピー」というものは、

「可逆性(逆に方向にも変化できる)」

「不可逆性(逆に方向には変化できない)」

を扱います。

なので、ここでこのような性質を考えるのです。

 

そして、この「準静操作の逆の変化もすることができる性質」のことを

準静操作の可逆性」と言います。

またこれは、変化後の状態からみると、

「変化の向きを逆にする」=「時間の流れを逆向きにする」

ということになります。

またこのことを「時間反転対称である」と言います。

 

 

したがって、

等温準静操作は等温操作の中でも、より厳しい条件のもとで成り立つ

ことがわかります!!

 

これからの議論では、この「等温準静操作」という考え方を使っていくので

しっかりと頭に入れておいてくださいね!!

 

まとめ

 

準静操作:変化が十分にゆっくりになるようにして操作の途中でも系が常に熱平衡状態にあるとみなせる操作

 

等温準静操作:準静操作と等温操作を組み合わせたもの

 

等温準静操作の性質:準静操作は、ある変化をするとすると、その逆の変化もすることができる(準静操作の可逆性)

 

 

この単元は以上です!お疲れ様でした!

 

 

 

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