36.等温サイクル(難易度:⭐️)

目次

  1. 熱平衡状態
  2. 等温操作
  3. 等温サイクル
  4. 等温サイクルにおけるKelvinの原理

 

みなさん、勉強おつかれさまです!!

 

この単元では、いままでの知識をつかって

等温サイクル

というものを学んでいきましょう!!

わからない単語などがあったら復習しながら進めていきましょうね!^^

 

1.熱平衡状態

まずは、この記事で何度もでてくる言葉「熱平衡状態」を復習しておきましょう

熱平衡状態

非常におちついている状態

はい!

ばっちりでしょうか?!

(不安なかたはこちらから復習しましょう!)

 

それでは、次にいきましょう!

2.等温操作

次にいままで何回もでてきた「等温操作」です。

等温操作

温度が全く変化しないの環境下で物体を変化させる操作

はい!

イメージとしては、

冷蔵庫など温度が常に変化しないようなところでする操作

のことです!

 

そして、ここからこの単元のメインである「等温サイクル」というものを考えます!

3.等温サイクル

ここで、「等温サイクル」というものを新しく勉強します!

なんか回ってそうですよね笑

でも実はその通りでまわっています

では、ここから説明していきますね!

 

最初に、熱平衡状態\( ( T : X_{0} )\)にあるとします。

これに、等温操作を繰り返して、最終的に、はじめと同じ熱平衡状態\(( T : X_{0} )\)に戻るとき、

これを「等温サイクル」と呼びます。

 

等温サイクル

温度が全く変化しないの環境下で物体を変化させる操作

 

 

これをみてみると、各熱平衡状態において温度は\(T\)しかでてきていません。

つまり、一つの熱浴のなかで作業をしていることにります。

 

4.等温サイクルにおけるKelvinmの原理

そして、この等温サイクルが一周する間にする仕事\(W_{サイクル}\)

に対して以下のことが成り立ちます。

\(W_{サイクル}\ \leq 0\)

つまり、

等温サイクルは、外界に対し正の仕事をしない

のです!

これを「等温サイクルにおけるKelvinの原理」といいます。

この原理は以前にやった

「第2種永久機関は存在することができない」

ことを表しています。

これからの単元で、さまざまな性質を証明して行くときに、この

$$W_{サイクル} \leq 0$$

という「Kelvinの原理」を使っていきます。

 

先ほどは、ただ等温操作と言いましたが、

そしてこれから考えるのは、

途中の等温操作が、ただの等温操作ではなく

「等温準静操作だったら、、?」ということを考えていきます。

そして、その答えは、

$$W_{サイクル}=0$$

となります。

以下で示していきます!

 

証明

等温準静操作というのは、もちろん等温操作なので、

先ほどの「Kelvinの原理(等温サイクルでは\(W_{サイクル}\ \leq 0\))」が成り立ちます。

よって、少なくとも

$$W_{サイクル}\leq 0$$

が成り立ちます。

今考えているのは、等温準静操作なので、

変化の仕方は行きも帰りも同じ変化の仕方だということを考えると、

このサイクルを逆向きに行う操作を考えると、系が外にする仕事は、

$$ -W_{サイクル} \leq 0 $$となります。

この逆向きの変化についても、「Kelvinの原理」が成り立つので

$$ -W_{サイクル}\leq 0$$

よって、

$$ W_{サイクル}\geq 0$$

以上の二つの式

$$ -W_{サイクル} \leq 0 $$

$$ W_{サイクル}\geq 0$$

を組み合わせると

$$W_{サイクル}=0$$

となります。

 

まとめ

熱平衡状態:非常におちついている状態

等温操作:温度が全く変化しないの環境下で物体を変化させる操作

等温サイクル:ある初めの熱平衡状態から、等温操作を繰り返して変化させ最終的に最初の熱平衡状態にもどるとき、これを等温サイクルと呼ぶ。

等温サイクルにおけるKelvinの原理:等温サイクルは、外界に対し正の仕事をしない

 

この単元は以上です!お疲れ様でした!

 

 

 

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